手話 知識・座学
手話学習者のsoil-rockです。
今回もよろしくお願いいたします。
今回は、手話奉仕員養成講座での座学、講義関連について。
手話の学習というと、表現、技術、交流などがイメージしやすいものですが、ろう者社会・ろう文化について知ることも勉強です。これらの知識は、ろう者との交流や手話奉仕員養成講座などで学ぶ機会があります。
ですが、その機会だけでは不十分というのが、自分の経験です。ろう者が歩んできた歴史は、学習者として自主的に学んでゆく必要があります。権利獲得やろう教育のあり方など、書籍や、映画、ドラマ、年表、で勉強できます。 ”勉強系は苦手” ということなら、映画やドラマ、漫画という形で学ぶ方法があります。最近ですと、映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」(2024年)、ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(2023年)がありました。コーダ(CODA:聞こえない親を持つ、聞こえる子ども)が登場する作品で、ろう者が出演しています。
漫画『わが指のオーケストラ』(山本おさむ)は、ろう教育についてとても勉強になりました。読む前に、養成講座でろう教育についていくらか教えていただいていたのですが、漫画として読んでいくとより頭に残ります。漫画を読んでから、年表や、教育の歴史を学ぶと効果的です。単に、勉強のために読む、ではなく、「聞こえない」ということが、社会で生活するうえでどれほど厳しいことだったのか、そんな中でのある教師の存在の偉大さ。涙なくて は読めませんでした。
ちなみに、自分は、ある作品を見たら、その後、同じ作品を見たろう者に感想を聞くようにしています。その作品がどのように見えたのか、実体験との合致・相違点、共感・違和感などを。
ろう社会の歴史の書籍を読んだり、手話通訳技能認定試験(手話通訳士)の問題を見るだけでも、知識を得られます。言語、障害福祉、国語など、項目ごとに整理されていますので効果的かもしれません。実際にこの試験を受験するかどうかは別としても。
今回は、ろう者の歴史・文化の学び方を紹介しました。映画や漫画での勉強は、普段とは違うアプローチで手話を学びたいときに有効です。以前触れたように、「座学」だからと言って、机に向かう必要はないのです。とにかく、手話から(離れるようで)、離れないこと。やり方は人それぞれですが、一例として、今回紹介しました。
ご参考になれば。